Muzan Editions

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  • Ryan J Raffa & Nico Rosenberg – On Thin Air (MEDS089)

    NEW ¥1,500

    【DLコード付き】今回もレーベルよりオフィシャルレビューご依頼いただきました!

    特定のコンセプトや行き先を持たずにセッションする中で生まれたAmbient Journey。バイオリンのループを減速し、さらにまた減速させることで得たテクスチャーをベースに、日の出とともに出現した濃霧に包まれるような暖かさと、Hardcoreのその向こう側にあるようなぶっちぎり一直線の潔さの共存により、ある種の神秘的なムードを創出している。あてのない旅は、この先に起こることに目を向けるよりも、その瞬間目に映るものを抱きしめられるおおらかさを旅人に要求する。期待もなければ、裏切りもない、刹那に自分の未来をゆだねることで出現する、ブーストされた感情のインプロビゼーションは、限りなく純粋で根源的な生の実感を与えてくれるものだろう。

    当店で取り扱っているMuzan Editionsの過去のリリースはこちら。https://doteirecords.com/product-tag/muzan-editions/

  • Yumi Iwaki – Spin a Tale (MEDS088)

    NEW ¥1,500

    【DLコード付き】今回もレーベルよりオフィシャルレビューご依頼いただきました!

    二週間ニューオーリンズに遊びに行ってきた。世界的に有名なMardi Grasという祭りの期間で、それはそれは刺激的で濃密な時間であったが、一番記憶に残っているのはWAFFLE HOUSE(アメリカ南部の24時間営業のフランチャイズレストラン)のウェイターの兄ちゃんである。まるでミュージカル俳優かのようにステップを刻みながら、口笛を吹き、机をふいたり食器を片付けたりしていた。並び順を無視してお客さんを席に通してしまったり、お皿を落として大きな音を出したり、何かとミスっちゃう彼だったが、なぜか皆彼を見て「ま、いっか」となってしまうその佇まいは生まれ持った才能という他なかった。二週間の盛大な祭りの体験を今後思い返すときに、まずはじめに記憶の引き出しから取り出されるのがWAFFLE HOUSEの兄ちゃんかと思うと、なんだか笑えてくる。同じ時に同じ場所で写真を撮ったとしても、それぞれ切り取る画が違うように、自分のライフストーリーもまた極めて主観的な切り取りの連続の中で成立している。本作もまた、作者が日常の中にある出来事や、出掛けた先でのフィールドレコーディングからイメージを膨らませた、日記に近いような内省的な音楽表現である。制作という自己との長く深い対話のトンネルの中で、その出口を見つけ出すきっかけは日々の中に存在する取るに足らないサムシングだったりする。制作過程におけるその細かな背景は音のなかでつぶさに読み取ることなどはできないにせよ、想像を膨らますなかでリスナー自身の全く別の記憶と何かのトリガーにより結び付けられ、それがその人の”取るに足らないサムシング”となり、発展を遂げていく無限大の可能性を持っている。作者のフィルターを通して完成したこの内省的な音楽は、リスナーという新たなフィルターを通して、外の世界に解き放たれるのを待っている。

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  • Daniel[i] – In Flux (MEDS087)

    NEW ¥1,500

    【DLコード付き】今回もレーベルよりオフィシャルレビューご依頼いただきました!

    質感の音楽であるAmbientと体感の音楽であるTechnoが溶け合いフローティングする深淵なDub Techno。ティーカップの底に沈む角砂糖のごとく、透明感とざらつきが織りなすコントラスト。水深を下げていくとともにぼやけていく水面の景色、そして光。やがては完全に液体と化し、その濃度を上げた液体は、可視化されずとも更なる深みへと沈み込む。それは明確化された単一の方向を持たずとも、確実にある種のベクトルを伴って空間の中を漂い、その過程で投入されるまた新たなざらつきを自己の中に取り込みながら発展していく。Room Reverbの縦軸も横軸も限りなく無限大に近づけながら、それでも跳ね返ってくる残響がそこにはあるように思える。

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  • The NRG – Live in Japan

    NEW ¥1,500

    【DLコード付き】(レーベルの紹介文より)1993年虚構の夏、The NRGは大成功に終わったワールド・ツアーから英国へと戻っていた。わずか数年の間に、二人は小さなチルアウト・ルームでの演奏から世界中のメガ・フェスティバルで演奏するまでになった。しかし、この成功(と、それに伴ったパーティーライフ)は二人を体力的にも精神的にも疲弊させるものだった。レーベルからのプレッシャーは高まる一方だった。「今すぐヒットLPを作れ!」と。前作は、彼らが期待していたような成功ではなかった。プログレッシブなヴァイブスを持ち、魔法と新石器時代のスピリチュアリズムに重きを置いた「The Magic of Ancients」は、かろうじてチャートにランクインした。そこで、サンプラーと数台のシンセサイザー、そして大量のLSDを駆使して、彼らは4作目にして最後のアルバム制作のために北ウェールズに向かった。雄大なスノードニアの峰々、荒々しい天候、山羊たちに囲まれながら、彼らはレコーディングを開始した。この空想世界の中で出来上がったアルバムは、レーベルはラジオ向けのビートで満たされたものになると予想していたが、1時間に及ぶアンビエントの長い旅になった。キャリアの自殺行為に見えた人もいただろうが、結果的にそのアルバムが彼らの史上最大のワールド・ツアーへと繋がった。そして最終的に2021年にリリースされたアルバム『Live ’94』が生まれた。ライヴ・アルバム『Live ’94』、『Glastonbury 1991』に続く『Stadium Ambient』は、存在しないディスコグラフィから “再発 “される最初のスタジオ・アルバムである。

  • The NRG – Stadium Ambient

    NEW ¥1,500

    【DLコード付き】(レーベルの紹介文より)1993年虚構の夏、The NRGは大成功に終わったワールド・ツアーから英国へと戻っていた。わずか数年の間に、二人は小さなチルアウト・ルームでの演奏から世界中のメガ・フェスティバルで演奏するまでになった。しかし、この成功(と、それに伴ったパーティーライフ)は二人を体力的にも精神的にも疲弊させるものだった。レーベルからのプレッシャーは高まる一方だった。「今すぐヒットLPを作れ!」と。前作は、彼らが期待していたような成功ではなかった。プログレッシブなヴァイブスを持ち、魔法と新石器時代のスピリチュアリズムに重きを置いた「The Magic of Ancients」は、かろうじてチャートにランクインした。そこで、サンプラーと数台のシンセサイザー、そして大量のLSDを駆使して、彼らは4作目にして最後のアルバム制作のために北ウェールズに向かった。雄大なスノードニアの峰々、荒々しい天候、山羊たちに囲まれながら、彼らはレコーディングを開始した。この空想世界の中で出来上がったアルバムは、レーベルはラジオ向けのビートで満たされたものになると予想していたが、1時間に及ぶアンビエントの長い旅になった。キャリアの自殺行為に見えた人もいただろうが、結果的にそのアルバムが彼らの史上最大のワールド・ツアーへと繋がった。そして最終的に2021年にリリースされたアルバム『Live ’94』が生まれた。ライヴ・アルバム『Live ’94』、『Glastonbury 1991』に続く『Stadium Ambient』は、存在しないディスコグラフィから “再発 “される最初のスタジオ・アルバムである。

  • Endurance – Further (MEDS085)

    NEW ¥1,400

    【DLコード付き】今回もレーベルよりオフィシャルレビューご依頼いただきました!

    規則性を持って散りばめられた音と、持続音として佇むドローン。この作品を鑑賞していると、一見異なる性質に見えるこれらの音も、分解していけば小さな粒子の集まりなのだということを意識させられる。それは雨の粒も、大きな波も、分解していけば水の分子というところに帰結するのと同様である。時間軸的なところに目を向けると、区切りの概念がないドローンに、小節数などの区切りがあるシーケンスが組まれた音が同居することにより、ドローン自体も時間軸を得て、表情を変えているように感じさせられるから不思議だ。それは、フリーフォームな音楽が、ミニマリズムに取り込まれる瞬間としても理解することができ、サウンドスケープ(景色)として見ていた目の前の世界が、一気に万華鏡の世界(幾何学)に変換されるかのようである。このアルバムの構成を考えても、物語の終着点としてどこか特定の世界へ連れていくことを意図しているというよりも、瞬間ごとに作り上げられる世界、そしてその世界をそれぞれのリスナーが自身のフィルターを通してどう見るのかという投げかけているように思える。

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  • Chie Otomi & Hirotaka Shirotsubaki – Season of Wandering (MEDS084)

    NEW ¥1,400

    【DLコード付き】今回もレーベルよりオフィシャルレビューご依頼いただきました!

    Muzan Editionsからこれまでいくつかの作品をリリースしているChie Otomiと、彼女と同様に関西に拠点を置くHirotaka Shirotsubakiが共同で制作したドローン作品。夏が終わり、冷たい冬の訪れを意識させられる秋という季節に、音がもたらす情景がぴったりとハマる一本。春がフォーミングアップであれば、秋はクールダウン。旅に向かうときに必要な準備には嫌でも意識を向けさせられるものの、旅から日常に戻る準備にはなかなか気が回らないもの。しかしながら体験を記憶へと昇華させるその作業が、過去を経て、今を形成し、未来へと歩みを進めるためには実は一番大切だったりする。模様替えしながら聴いてみよう。サツマイモでもふかしながら。

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  • Glyn Maier – A Passage (MEDS083)

    NEW ¥1,400

    【DLコード付き】今回もレーベルよりオフィシャルレビューご依頼いただきました!

    大胆に移り変わっていく音に、大小様々な時間軸の出来事を自然と頭の中で重ね合わせたくなるサウンドスケープ作品。楽曲としてとらえるよりも、この音とともにどのように時間を過ごすかという問いを投げかけられているような気さえする。俯瞰してみれば、時間の流れは全ての人に等しく連続的に進んでいくものであるが、個人的な観点からは常に均一なグラデーションを伴っているわけではない。昨夜ベッドに入ったときのマインドが、必ずしもそのまま朝起きたときに引き継がれるわけではないように、認知できる意識の範疇の外にあるような脳の動きであったり、はたまた完全に自分とは切り離された外的な要因に左右されながら、”私の時間”は句読点を打ちながら次のフェーズに突入していく。A Passageというこの作品のタイトルは、客観的に定義されていない(されている場合もあるが)一つの区切りの単位として用いられる言葉のようだが、作曲者の個人的なその一節一節を、自分自身の感情や時間の移り変わりなどに置き換えてみれば、音楽体験のみならず、文学的なリスニング体験を得ることができるのではないかと思う。

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  • EYS – Palette (MEDS081)

    NEW SOLD OUT

    【DLコード付き】今回も光栄なことにレーベルより依頼を受け、オフィシャル書かせていただきました。よろしくお願い致します。

    EnitokwaとYSKから成るユニットEYSによる、色彩をテーマとした本作「Palette」。そのテーマの通り、ドローン、ノイズ、ダンスミュージックなど実に多彩な楽曲が収録され、リスナーを飽きさせない工夫が凝らされており、このアルバムを一つの括りで捉えられることを拒絶している。言い換えればその彩りのるつぼの中に、どういった共通項を見出すのかをリスナーに問うているのかもしれない。Paletteという道具は、それ自体では単なる物質でしかない塗料を、表現としてのドローイングに姿を変えるための経由地として存在している。同様に音楽というものにおいても、一つ一つの音自体はその時点ではどんなものにもなり得る可能性を持っているなかで、制作者の手によって組み合わされ、色やかたち、そして感情すらも形成していく。単に「Green」と言っても、その中には無限通りのGreenが存在し、最終的な成果物は、「実際にそれを目にする者、耳にする者の感覚」という最後のファクターをはめ込んだうえで完成するものであると思う。そういったことを意識しながらこのアルバムを聴くと、EYSが吹き込んだ色に、自分の「感覚」をはめこんだ先に、より具体的な色が浮かび上がってくるもので、この作品の一つの楽しみ方として提案したい。ラストを飾るBlackは、言葉通り全ての音を掻き混ぜたような抽象表現の塊ともいえる楽曲となっており、この作品に続く何かがこれから起こりえる予感と、さらなる想像力を掻き立ててくれるだろう。

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  • Mountain Hawk – Haze (MEDS080)

    NEW ¥1,400

    【DLコード付き】今回も光栄なことにレーベルより依頼を受け、オフィシャル書かせていただきました。よろしくお願い致します。

    見たこともない植物が生い茂り、見たこともない鳥や虫が舞う、誰も足を踏み入れたことのない孤島に到着し、そこからより島の内部へ歩みを進めていくかのようなストーリ性が神秘的で美しい、ファンタジードローン。普段音楽を聴いていて、「音数やレイヤーが多くなればなるほど、その作品が持つ世界への解釈は増えていく傾向にある」と感じているなかで、この作品はむやみに音数で時間を埋めることなく、適度に残された余白により、多くの人に共通したヴィションをもたらしてくれるであろうと推測している。アナログ音源による音の揺れ、そして感傷的なピアノの音など、有機的な音がもたらす感情の存在が、無機的な音がもたらす感情の不存在と、絶妙なところでバランスされ、グイグイとアルバムの世界観にリスナーを引き込んでいく。世の中には普段の生活に寄り添う音楽もあれば、この作品のようにそこから逸脱させてくれる音楽もある。音楽を聴く行為に対し、我々はその対価として時間を捧げているわけだが、せっかく捧げるのであれば、これくらい遠くまで連れて行って欲しいものである。

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  • Yuri Urano – Awawa (MEDS079)

    NEW ¥1,400

    【DLコード付き】今回も光栄なことにレーベルより依頼を受け、オフィシャル書かせていただきました。よろしくお願い致します。

    地下や海底に関して人類が持つ知識は、宇宙に関するそれとほぼ同じくらい乏しいらしい。直系13,000kmほどのこの惑星は、その終点がどこにあるのかすらもはっきりしない宇宙に比べると無視できるほど小さいにもかかわらず、なんとも興味深い話である。ただそれが故に、その未知の領域は、人類のロマンを刺激し続けてきたのだろう。本作Awawaは、底知れぬAbyssを緩やかに下降していく情景を聴覚を通じて体験しているような緊張感あふれるA面と、その底から地上へと緩やかに上昇していく、より穏やかな質感のB面から構成されている。おびただしい数の無生物の生活音なのか、はたまた地球という大きな生命体の呼吸なのか、はっきりした音の出所は掴めずも、「大小」「遠近」といった立体的なレイヤーの数々が耳に飛び込んでくる。轟音の裏側に耳を澄ませると、それとは対照的ないくつもの小さな音の粒子たちもまたそこにプレイヤーとして存在し、この楽曲に命を吹き込んでいることに気づかせてくれるだろう。同じ場所を通って「行って」「帰ってくる」というテープ媒体の特性にも非常にマッチしたメディテーショナルな一往復のこの旅路は、現代社会において過ぎ去る1秒1秒に錯乱する我々の脳内を、46億年の大風呂敷で包み込み、問答無用でデトックスしてくれる。

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  • DUP SYS – Madoromi (MEDS078)

    NEW SOLD OUT

    【DLコード付き】今回もレーベルより依頼されてコメント書かせていただきました。よろしくお願い致します。

    「簡単に理解され、感謝される芸術は、それ以上のものにはなれない。」という、ある芸術家の言葉を引用しつつ、この作品が現時点では言語化が難しいことを最初に断っておきたい。一つの過ぎ去っていく一秒一秒のダイナミクスに終始感情を更新され、聴き進めていく内に点と点が線になるかのような感覚を意識させられる壮絶なドラマ。シーケンシャルミュージックとノンシーケンシャルミュージックが、フィールドレコーディングという触媒により一つの化合物となり、また分解されたときには新しいナニカに姿を変えている。徐々にヒートアップし、ピークを迎え、クールダウンしていく展開。消えるかと思えばまた灯る音。聴き終わったあとには、一晩焚き火を囲んでいたような満足感と、一往復してスタートのポジションに戻った一本のテープだけがそこに残されていた。道程(Dotei Records) 樋口拓郎

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  • Hideo Nakasako ‐ Collected Sound Fragments (MEDS077)

    NEW SOLD OUT

    【DLコード付き】今回もレーベルより依頼されてコメント書かせていただきました。よろしくお願い致します。

    サウンドスケープという概念の提唱者Murray Schaferは、もともとこの言葉を文化人類学的な観点から、「視覚ではなく聴覚によって特徴づけられる固有の風景」を意味するものとして使っていたとどこかで読んだような気がする。本作Collected Sound Fragmentsに収録される楽曲は、そのタイトルからも見て取れるように、固有の「風景」というよりも、もっと普遍的な「概念」に着想を得ていうことが伺える。巧みに用いられたフィールドレコーディングからは、楽曲名にあるようなビジョンを想起させられるが、そこに加えられたシンセサイザーのレイヤーは、その単語が持つ普遍的なビジョンから逸脱し、彼が固有に持っているイメージの世界へと我々を連れて行ってくれるように思う。これまで我々が触れたことのない世界であるはずなのに、どこか懐かしい風景を浮かび上がらせてくる。そのことは、我々の脳内には実際に見たり聴いたりした体験として紐づけられたビジョンだけでなく、そこを超越した記憶が存在していることを示唆しているのかもしれない。Xの世界とYの世界が曖昧になった頭の中で、この音楽を聴きながらそんなことを考えていた。道程(Dotei Records) 樋口拓郎

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  • cortion – DLF (MEDS076)

    NEW SOLD OUT

    【DLコード付き】今回もレーベルより依頼されてコメント書かせていただきました。よろしくお願い致します。

    人間をはじめとする多くの生物は、心臓という器官によって体内のあらゆる細胞に血液を送り、生命を維持している。そして心臓が作り出す鼓動には、それぞれの個体のテンポが存在する。どこかの現代音楽家がかつて言ったように「外界に溢れる様々な音を遮断しても、耳はそうした体の中で生じる音から逃れることができない。」その影響からか、人類誕生の地とされるアフリカの伝統音楽から、ロックやポップ、現代のクラブミュージックに至るまで、人間はHeart Beatを基調とするような一定のテンポを持つ音楽を好んできた。cortionのDLFをはじめて聴いたときに、この作品は一定のテンポで定義されることを拒絶してるように思えた。重厚なドローンをバックグランドに、和音階のようにも聴こえるメロディーラインは、サステインされた連続音にオフビートで絡み付き、展開していく。この感覚は、エチオピアのピアニスト、Hailu Mergiaの初期の楽曲を初めて聴いたときのそれと似ている。「ズレ」だと思っていた音の打点が、実はその楽曲が固有に持つ「不均一なテンポ」にオンビートで乗っているのではないかと感じはじめ、必然性を見出さざるを得ない説得力がそこにはある。平和的な質感の中に、目を覚まされるようなスーパーローが顔を覗かせ、交錯するポリリズムが、テンポという概念の先へあなたを誘う。道程(Dotei Records) 樋口拓郎

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  • OVRSCN – Dirac Sea (MEDS075)

    NEW ¥1,300

    【DLコード付き】本気で意識をぶっ飛ばしにきているドローンです!高圧洗浄機で一掃するかのような爽快さ、銭湯のバブルで体をもみほぐされるような気持ち良さ、それでいてDeepなエモーショナルさも持っている作品。考えが行き詰ったときに再生したい一本。

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